自彊寮のこと(その3)
2010年10月15日 学校・勉強6畳間に2人。このシチュエーションを受け入れられるか否か、が寮生活の肝と言っていいだろう。誰と同室になるかは寮長などの専決事項だったはず。基本は上級生と下級生の組み合わせになる。私は新寮生だったが3年だったので、同室は1年生だった。もう名前も覚えてないが、物静かな真面目そうな生徒だった印象がある。あんまり話をした記憶もない。私は面倒見のよくない先輩だった。
ほんとは、上級生が自室でガリガリ勉強して、それを下級生も見て頑張る、というのが美しい図なはずだが、私は外に出歩くか、娯楽室にいるか、部屋では音楽を聴いたり本を読んだりと、同室の彼からするとがっかりな存在だったかも。今思い返すとそんな気がする。ちょっと悪いことした気分。そのせいか、彼は3カ月もしないうちに寮を出てしまった。いや、私が原因じゃないといいんだが。
当時の私はそんなことには無頓着で、単純に部屋を独り占めできることに喜んでいた。6畳を1人で使えるというのは、私のやりたい放題に拍車をかけた。早速、大きめのスピーカーやステレオを持ち込んだ。どうやって運んだのか、記憶がないが。それで娯楽室に入り浸る時間も減ったはず。音楽はよく聴いた。寮の友人も音楽大好きな人間ばかり。テープを貸し借りしたり、情報交換をしたり。私がミュージックマガジンを読み始めたのも、寮生の友人に教えられてだったような気がする。以来、ミュージックマガジンにはとにかくお世話になった。
高校時代は何を聴いていただろうか。何でも聴いた。特に寮生活になってからはレンタルレコード屋が近くなり、レンタルする頻度も高くなったはず。FMのエアチェックもマメにしていた。寮生活で出会った音楽で印象に残っているのが爆風スランプとブラックウフルである。
爆風スランプは私が高3のときにデビューなはず。寮の部屋でFMで初めて聴いて、すぐに大のお気に入り。「涙の陸上部」「週間東京少女A」「無理だ!」、デビューアルバムはどれも素晴らしい曲ばかり。こんなにしっかりした演奏するのにお笑い?というそのギャップも、私の人生で初めての経験で、衝撃を受けた。このスタイルに私はかなり影響を受けたような気がする。後に埼玉大学の蒼玄寮に入るとき、寮生による入寮面接があるのだが、そこで「週間東京少女A」を絶唱した(笑)。
ブラックウフルはテレビで観た「ライブアンダーザスカイ」で初めて目撃。私は当初、大好きなハービー・ハンコックを観たくて、他の寮生数人といっしょに娯楽室でテレビにかじりついていたのだ。ハービー・ハンコックは夜の部で、テレビではまず昼の部のブラックウフルのライブからだった。レゲエは知らない世界。ボブ・マーリーのようなゆる~いイメージぐらいしか持ってなかった。ところがステージに出てきたマイケル・ローズのカッコよさに目が釘付け! 明るい陽光の下に真っ白のスーツ上下で出てきたマイケル・ローズ。そして足元は素足! すごいビジュアル! そしてあの咆哮。スライ&ロビーのソリッドな響きも好感を持った。この時以来、ブラックウフルのファン。
後日、この「ライブアンダーザスカイ」に感激したことを寮内で話していたところ、2年生の1人がこれを東京で生で観てきたという。その彼は当時応援団で、ジャズやレゲエみたいな音楽とは見た目まったく結びつかなかったので、とてもびっくりしたし、羨ましく思った。でも一高生は文武両道をよしとする校風で、勉強できるだけでなく、スポーツできたり文化教養もないと威張れないという雰囲気があり、実際、そういう引き出しの多い魅力的な人間が多かった。バンカラの小汚い格好をしている応援団員も、中身はおしゃれでスマートな人間、という場合がほとんどだった。自彊寮の生活はそういう人間といっしょに暮らした、とても刺激的な楽しい1年間だった。
ほんとは、上級生が自室でガリガリ勉強して、それを下級生も見て頑張る、というのが美しい図なはずだが、私は外に出歩くか、娯楽室にいるか、部屋では音楽を聴いたり本を読んだりと、同室の彼からするとがっかりな存在だったかも。今思い返すとそんな気がする。ちょっと悪いことした気分。そのせいか、彼は3カ月もしないうちに寮を出てしまった。いや、私が原因じゃないといいんだが。
当時の私はそんなことには無頓着で、単純に部屋を独り占めできることに喜んでいた。6畳を1人で使えるというのは、私のやりたい放題に拍車をかけた。早速、大きめのスピーカーやステレオを持ち込んだ。どうやって運んだのか、記憶がないが。それで娯楽室に入り浸る時間も減ったはず。音楽はよく聴いた。寮の友人も音楽大好きな人間ばかり。テープを貸し借りしたり、情報交換をしたり。私がミュージックマガジンを読み始めたのも、寮生の友人に教えられてだったような気がする。以来、ミュージックマガジンにはとにかくお世話になった。
高校時代は何を聴いていただろうか。何でも聴いた。特に寮生活になってからはレンタルレコード屋が近くなり、レンタルする頻度も高くなったはず。FMのエアチェックもマメにしていた。寮生活で出会った音楽で印象に残っているのが爆風スランプとブラックウフルである。
爆風スランプは私が高3のときにデビューなはず。寮の部屋でFMで初めて聴いて、すぐに大のお気に入り。「涙の陸上部」「週間東京少女A」「無理だ!」、デビューアルバムはどれも素晴らしい曲ばかり。こんなにしっかりした演奏するのにお笑い?というそのギャップも、私の人生で初めての経験で、衝撃を受けた。このスタイルに私はかなり影響を受けたような気がする。後に埼玉大学の蒼玄寮に入るとき、寮生による入寮面接があるのだが、そこで「週間東京少女A」を絶唱した(笑)。
ブラックウフルはテレビで観た「ライブアンダーザスカイ」で初めて目撃。私は当初、大好きなハービー・ハンコックを観たくて、他の寮生数人といっしょに娯楽室でテレビにかじりついていたのだ。ハービー・ハンコックは夜の部で、テレビではまず昼の部のブラックウフルのライブからだった。レゲエは知らない世界。ボブ・マーリーのようなゆる~いイメージぐらいしか持ってなかった。ところがステージに出てきたマイケル・ローズのカッコよさに目が釘付け! 明るい陽光の下に真っ白のスーツ上下で出てきたマイケル・ローズ。そして足元は素足! すごいビジュアル! そしてあの咆哮。スライ&ロビーのソリッドな響きも好感を持った。この時以来、ブラックウフルのファン。
後日、この「ライブアンダーザスカイ」に感激したことを寮内で話していたところ、2年生の1人がこれを東京で生で観てきたという。その彼は当時応援団で、ジャズやレゲエみたいな音楽とは見た目まったく結びつかなかったので、とてもびっくりしたし、羨ましく思った。でも一高生は文武両道をよしとする校風で、勉強できるだけでなく、スポーツできたり文化教養もないと威張れないという雰囲気があり、実際、そういう引き出しの多い魅力的な人間が多かった。バンカラの小汚い格好をしている応援団員も、中身はおしゃれでスマートな人間、という場合がほとんどだった。自彊寮の生活はそういう人間といっしょに暮らした、とても刺激的な楽しい1年間だった。
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