常々、サッカーの審判には不満を持っていた。ルール通りに笛を吹いているの?と腹立たしく思っていた。後ろからチャージしていったらイエローカードじゃないの? サッカーはファールやり得、やりたい放題なのだ。速攻を止められないと思ったらファールして、とりあえず止める、とか。点数につながるプレーをファールで止めたら、レッドカードでしょう。審判は何を見ているの?

3月1日、国立競技場で行われたゼロックス・スーパー杯の審判について、非難がある。びっくりである。あの試合はニュースでダイジェストを観ただけなので、試合の主審の判定がきちんと一貫していたかどうか、私はわからない。だが、ファール場面、PKでのキーパーが早く動きすぎることとかについては適切な判定だったと思う。特にPKでゴールキーパーが一歩前に出てしまうような場面はいままで常態化しており、審判がきちんとそれを指摘していなかったと思う。曽ヶ端はいままで通りにプレーして、なんで今回はダメなの?という言い分だろう。

サッカーの審判ってほんとにむくわれない。きちんとルール通りに判定をして、選手ばかりかJリーグのトップからも叱られたり。今回、川淵キャプテンは賢明に「レフェリーにコメントしちゃいけない」とコメント。これは至極当然のこと。ところが鬼武チェアマンは「(審判に)反省してもらいたい」だと。各スポーツニュースの選手あがりの解説者も、審判に批判的だ。

サッカーはコンタクトスポーツだ。骨折や腱断絶などの大怪我もしばしば起こる。それを防ぐのがルールで、ルールにしたがって審判が試合をコントロールするのだ。それなのに、ルール通りに判定した審判に対して、試合をぶちこわした、などという批判は本末転倒もいいところだ。反省すべきはルールを遵守してプレイしないで選手である。曽ヶ端を筆頭にあの試合でイエローカード、レッドカードを受けた選手、もしかしたらすべてのサッカー選手である。

今回の試合だけを見れば、すごい後味の悪い試合だったかもしれない。でもこれは選手が悪いのであって、今まではオレたちはこうプレイしてきた、ではなく、選手の意識が変わらないといけない。あ、あと、Jリーグのトップとかね。さらに言えば、日本だけでなく世界中の選手がスポーツ精神にのっとって試合をしてほしい。頭突きとか唾吐きとか、サッカーでは信じられないことを選手がする。以前、サッカーはスポーツじゃなくて戦争だ、と言ったことがあるが、選手もそれを取り巻くファンも、正々堂々とスポーツをしてはどうだろうか。

もっと激しいコンタクトスポーツであるラグビーでは、審判を中心に、非常に気持ちのよい試合を見せてくれる。審判は問題があると思ったら、ファールじゃなくてもいちいち選手に時間をかけて説明をする。プレイ中でも「オフサイド、ケア!」などとうながす。そして選手は審判には絶対服従だ。ラグビーの試合中継は審判にマイクがつけられることが多いが、とても勉強になるし、そして観ていて楽しい。サッカーも参考になると思うのだが。サッカーはこうやってきた、ではなく、どんどん変わっていくべきだと思う。

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