イングランド×スウェーデン。
ヨーロッパ同士の試合なので、現地時間の夜の試合。また日本では明け方。スウェーデンはイングランドに国際試合で38年間、負けてないとのこと。でも、今日は負けるかも、という予感もある。

やはりイブラヒモビッチはスタメンではなかった。怪我がどのくらいかはわからないが、ベンチには入っているようなので、緊急事態には出てくる、ということだろう。決勝トーナメントに備えて今日はお休みだろう。

スウェーデン、前半の動きはよくない。どうも玉際で弱いというか、あと一踏ん張りがなく、ボールをキープできなかったり、相手の支配を許してしまう。逆に序盤はセーブしているのかな、とまで思わせる雰囲気。

イングランドの攻撃は右サイドのベッカムが絡むと怖いが、それ以外の攻撃は単調でわかりやすく、怖さはない。ただ、ルーニーの動きは変幻自在でつかみずらく、J・コールのクイックネスも要注意という感じ。前半34分、そのJ・コールの素晴らしいドライブするシュートをゴール隅に決められ、先制を許す。ディフェンスを崩された訳ではなく、J・コールの芸術的シュートにやられただけなので、そんなあわてることはないと思うが、痛い。

スウェーデンの攻撃はやはりポストプレーの目標となるイブラヒモビッチがいないので、ユングベリの突破、相手DFの裏へのロングパスがパターン。それとコーナーキックは取れているので、やはりセットプレーか。セットプレーはいろんなパターンがあって、けっこう相手を崩せているように見える。

いずれにしろ前半はこのままで、後半、精神的にも仕切りなおしで、早めに1点取れるといいなー、と思っていた。そして後半、立ち上がりの6分。コーナーキックからニアに待っていたアルバックのヘディングシュートが見事に決まる! これは気持ちがいいシュートだった。綺麗に決まった。この後もアルバックは闘志を見せて盛んにボールに絡んでくるが、もう1人のラーションがどこに行ったか精彩を欠く。

なんかなー、引き分けでスウェーデン2位かなー、と思っていると、イングランドはルーニーからジェラードに交代。意識は守りか、というとさにあらず、長年の鬱積を晴らそうというイングランド、エリクソン監督のナイス采配だった。後半40分、スピードを上げて右サイドを切り込んできたJ・コールが走りながら綺麗なセンタリング、ファーサイド、スウェーデンDFからフリーになったジェラードがドンピシャのヘディング。

スウェーデンはDF最終ラインがスピードとポジショニングで、相手のラストパスやシュートをつぶすのがうまいので、相手のセットプレーなどに対しては安心して見ていられる。しかし、ブラジルのような速い動きで崩してくるオフェンスにどこまでやれるか。決勝トーナメントはやはり厳しいかもしれない。

ちょいと負けた気もしたが、スウェーデンの底力への期待もあり、残り5分、気合が入る。選手も動きがよく、まだあきらめてないのが伝わってくる。そして終了間際、後半45分、左サイドからのロングスローイン、イングランドがクリアに失敗し、ゴール前へルーズになったボールにラーション、メルベリが走りこみ、ラーション、なだれこみ、気持ちでゴールを決める! FWらしい素晴らしいシュートだった。こういうカッコ悪いシュートを決められるかどうかは、FWの大事な仕事だと思う。ラーション、試合中、死んだふり(ふりじゃなかったかも)で最後に決めてくれた。

同点に追いついて、2−2の引き分け。いい試合だった。ここまでのベストマッチ。イングランドは強さがはっきりしたし、もしかしたら決勝トーナメントでもっと調子を上げてくるかもしれないと思わせた。スウェーデンも最後まであきらめない執念と気持ちの強さが実り、ゴールを決めたことで、今後勢いに乗っていけそうだ。この試合のマン・オブ・ア・マッチはJ・コール。スウェーデン側で1人選ぶとすればユングベリだろう。

決勝トーナメントで、まずはスウェーデン対ドイツ。今大会のタレント、戦力で比較すると、スウェーデンのほうが実力では上回っていると思うが、ワールドカップは圧倒的にホーム有利というのが過去のデータ。スウェーデンはイブラヒモビッチが復活できるかどうかもカギだろう。

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